仕事終わりのつらい足のむくみを改善する筋トレとストレッチ

一日中デスクワークや立ち仕事で、家に帰ったら足がむくんでパンパン・・毎日こんな状態に悩んでいませんか?足のむくみは不快なつらさだけではなく、足が太くなるなど下半身太りの原因にもなります。特に女性に多いむくみの悩み。この記事では仕事終わりの簡単むくみ解消法と、むくみ体質を根本的に改善するためのエクササイズをご紹介します。

1.むくみとは?

むくみに悩んでいる女性は多いと思いますが、意外とむくみが何か詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか?

むくみを医学的に定義すると、「細胞と細胞の間に水分(間質液)が過剰にたまることによって起こる症状」のことになります。

1ー1.むくみの正体

人間のからだ中の水分分布は

・体重の約60%が水分
・細胞内2/3
・細胞外1/3

人間の体重の約60%は水分になります。細胞の外に1/3、細胞内に2/3が存在しています。脂肪外の水分の約80%は間質液で、残り20%は血漿やリンパ液といった循環血液です。

□むくみの正体は行き場の無くなった過剰な水分

毛細血管の壁には小さな穴が空いていて、水分が細胞内と細胞外を行き来しています。細胞外の間質液は酸素や栄養素を含んだ水分が毛細血管から滲み出たもので、全身の細胞に酸素や栄養素を共有する一方、二酸化炭素や老廃物を回収し、毛細血管に戻す枠割を担っています。

この血管から滲み出る水分量と再び戻ってくる水分量はいつも一定です。しかし何らかの原因によって、滲み出る水分量が多かったり再吸収がうまくいかないと、皮下(細胞外)に過剰な水分がたまってしまいます。これがむくみです。

1ー2.むくむ原因

むくむ原因は主に次のようなことです。

・筋力(主に下半身)の低下
・静脈の流れが悪くなる動作や体勢
・塩分の摂り過ぎ
・お酒の飲み過ぎ
・水分摂取量が少ない
・病気などによる影響

筋力の低下

根本的な要因は筋力(特に足)の低下です。むくみやすくなる習慣は色々ありますが、同じようなことをしていても筋力が低い人の方がむくみやすくなります。

血液は心臓から動脈を通って足へと運ばれ、静脈を通って再び心臓へ戻ります。しかし下の方にある足には重力のかかりが強いので、心臓へ血液を戻すにはそれなりの力が必要になります。

足の力が弱くなるとスムーズに血液を心臓へ戻せなくなるので、静脈のうっ滞が起きむくんでしまうのです。

静脈の流れが悪くなる動作や体勢

元々、足は重力の影響もあり心臓に血液を戻すことが大変な部分です。そこにあまり脚を動かさないデスクワークや長時間立ちっぱなしの仕事が重なると、足の筋ポンプ作用が働かず、静脈の流れが悪くなりむくんでしまうのです。

塩分の摂り過ぎ

塩分(ナトリウム)は水をため込む性質があります。ナトリウム1mEqは水7mℓ伴います。つまり塩分1に対して水分が7倍くっついてくるのです。塩分を摂るほど水分過多になります。血管内の水分が増えると血圧が上がり、毛細血管から水分が染み出てむくみが生じるのです。

お酒の飲み過ぎ

アルコールは血管の浸透性を高める働きがあるので、お酒を飲みすぎると血管から水分が染み出しむくみやすくなります。

水分摂取量が少ない

実は水分摂取量が少なくてもむくみの原因になります。むくまないために重要なことは塩分摂取量と水分摂取量のバランスです。

現代の食生活を考えた場合、水を飲み過ぎていることは少なく、むしろ水分摂取量が少ないことの方が多いのです。反対に現代の食生活では塩分摂取量が多くなりがちです。

そうなるとナトリウム(塩分)の排出がスムーズにいかなくなり、同時に水分も身体にため込んでしまいます。

2.むくみやすいライフスタイルチェック

むくみは生活習慣によるものが大きい症状です。むくみやすい生活をしていないかチェックしてみましょう。

◻︎普段ヒールなどを履くことが多い
◻︎立ちっぱなし、座りっぱなしの仕事
◻︎普段、ほとんど運動をしない
◻︎毎日お酒を飲む
◻︎ジャンクフードをよく食べる
◻︎塩辛いものが好き
◻︎水分をあまり摂らない
◻︎締め付けの強いボディスーツをつけている
◻︎脚を組むことが多い
◻︎入浴はシャワーだけが多い

3.足がむくみやすいのはなぜ?

むくみ

むくみで悩んでいる人の多くは足のむくみです。むくみやすい部位は決まっていて、「膝から下(特にふくらはぎ)・まぶた・手指」です。皮下組織が少ない部分や、皮膚をつまんで簡単に持ち上がる場所、指で押して骨がすぐにふれる場所がむくみやすい部位です。

また水分は重力の影響を受けるため下方にでやすい特徴があります。ですので二足歩行である人間は足(膝から下の部分)がむくみやすいのです。

4.むくみが女性に多い理由

悩み

厚生労働省が行った国民基礎調査では日本人全体の32%の人が足にむくみやだるさを感じています。女性においては47%にもなります。そして年齢が上がるほど顕著になります。(加齢に伴い筋力が低下するから)

このようにむくみは男性より女性に多い症状ですが、これは次のようなことが挙げられます。

・筋肉量が少ない
・女性ホルモンの関係
・ヒールなどむくみやすい衣類が多い

筋肉量が少ない

女性がむくみやすい最も大きな原因です。もともと女性は男性に比べ筋肉が発達しておらず、「筋力が弱い筋肉量が少ない」身体構成になっています。ですので、同じような生活習慣でも筋肉量が少ない女性のほうがむくみやすいのです。

女性ホルモンの関係

女性ホルモンのひとつ、黄体ホルモン(プロゲステロン)には、水分を体内に溜め込む働きがあります。そのため、黄体ホルモンの分泌が盛んになる月経前は全身がむくみやすくなります。

その他、生活習慣の乱れ・ストレス・加齢などによる女性ホルモンのバランスの崩れもむくみにつながります。

ヒールやボディスーツの影響

ヒールや体を締め付けるようなボディスーツ(ブラジャー、ウエストニッパー、ガードル)などはむくみを助長させます。

5.病気の可能性があるむくみの見分け方

多くのむくみは一時的なもので、一晩寝れば軽快しているものです。しかし中には病気が隠れていて、そのサインの可能性もありますので、むくみの種類によっては早期に受診することが大切になります。

重大な病気サインを見落とさないためにも、次のポイントを必ずチェックしてください。何か当てはまる場合はまず、病院にて診察を受けることが先決です。

ポイント1.どこにできるか?

一般的にむくみやすいのは足や顔ですが、それだけでなく手など全身にむくみが見られる時は全身性浮腫で病気の可能性も疑われます。

ポイント2.左右非対称

足がむくんでいるケースで考えた場合、どちらかの足だけが異常にむくんでいる場合は静脈やリンパ、炎症性の病気が疑われます。

ポイント3.他の自覚症状がある

「急に食欲がなくなった・息切れ・動悸・寒がりになった・体が疲れやすい・尿が少ない」このような症状がある場合はすぐに病院で診察を受けてください。

6.むくまない体づくり厳選エクササイズ5種

基本は大きい筋肉を鍛えて血流を良くすることと、足のむくみの原因になりやすいふくらはぎとすねの筋肉を鍛えることです。

1.プッシュアップ

腕立て伏せです。女性の場合、膝をついて行うとやりやすくなります。(手と膝の距離が近いほど強度が下がる)

胸や腕の筋トレと思いがちですが、お腹や背中など全体を効果的に鍛えることができるエクササイズです。

目安:8〜10回

プッシュアップ

プッシュアップ

1.手の幅は肩幅よりやや広くする
2.少し前に飛び込むような感時で床に下ろす(手のラインに胸のトップが来る)
3.しっかり手の平で床を押して元に戻る

ポイント・注意点

息を吸いながら下ろし、吐きながら元に戻ります。背中が丸まったり腰が反ったりしないように、背中がまっすぐなことを意識してください。

2.スクワット

キングオブエクササイズとも言われるエクササイズです。足腰だけでなく上半身をまっすぐに保つので背中やお腹なども鍛えられ、姿勢改善にも効果的です。

スクワット

スクワット

1.足幅は肩幅もしくはやや広め
2.つま先はまっすぐもしくは少し外向き
3.膝とつま先人差し指が同じ向きのまま
4.和式トイレに座る感じで、お尻が膝と同じ高さまでしゃがむ

ポイント・注意点

上体が丸まらないようにまっすぐをキープし、肩が太ももの真ん中あたりに来るようなイメージでしゃがみます。肩が股関節の上だと股関節が曲がってなく、膝が前に出過ぎています。反対に肩が膝より前に出ていると、上半身が前に傾き過ぎています。

重量などの負荷をかけなくても「ゆっくり行う」、「足裏で床をしっかり踏みしめる」ことを意識するだけで強度を高められ、しっかり効かせることができます。

3.ツイストシットアップ

血流の向上にはお腹の筋力が欠かせません。特にひねることでより筋温を高めていくことができます。

目安:片側8〜10回

ツイストシットアップ
ツイストシットアップ

1.仰向けで片膝を曲げ、対角の手は後頭部に当てる
2.おへその上で肘と膝が交差するように体をひねる

ポイント・注意点

体を雑巾のようなイメージで、しっかり絞るように意識してください。呼吸は吐きながらひねり、吸いながら戻ります。

4.カーフレイズ

ふくらはぎのエクササイズです。ふくらはぎの筋力低下はむくみの大きな原因なので、しっかり鍛えてポンプ作用を向上させることが重要です。

カーフレイズ

カーフレイズ

1.人差し指はまっすぐ向くように立つ
2.足幅は拳1〜2個分くらい空ける
3.かかとの上げ下げをする

ポイント・注意点

壁などに手をついて寄りかかるようにすると、つま先側に加重しやすくなります。1回1回かかとが床につかないようにしてください。小指側に体重がかかり過ぎないように、特に拇指球を意識します。

5.トゥレイズ

すねを鍛えるエクササイズになります。意外にすねが硬く、足首の柔軟性が低下している人が多くいます。鍛えることで筋肉がほぐれ、足首の柔軟性も向上していきます。

目安:20〜30回

トゥレイズ

トゥレイズ

1.人差し指がまっすぐ向くように立つ
2.足幅は拳1〜2個分空ける
3.足首からあげるようにしてつま先の上げ下げをする

ポイント・注意点

壁などに寄りかかって行うとやりやすくなります。

7.仕事終わりの簡単むくみ解消法

立ち仕事やデスクワークの女性は特に仕事が終わって、家に帰ったら足がパンパン、そんな時の簡単解消法をご紹介します。

1.入浴

入浴

入浴は最も効果を実感できる方法です。しかしちょっとした工夫でよりむくみ解消の効果が高まります。

■むくみ解消に効果的な入浴法

・入浴剤を入れる
・中温(40度程度)で全身浴5分、半身浴15〜20分程度
・足指パッドをつける
・足首のストレッチ〜ふくらはぎのマッサージ

■入浴中のマッサージ

足指マッサージ

ふくらはぎマッサージ

1.手と足を握手するようにして足首を回す
2.足首の付け根から膝に向かって、親指で押すようにしてふくらはぎをほぐす
3.足首回し30回・指圧マッサージ2〜3分

2.足指パッドをつける

足指の間に挟むパッドをつけると、足指を広げるストレッチ効果になり血流が良くなります。100円ショップで買えるほか、東急ハンズやアマゾンなどでも購入でき、種類もいろいろあります。

足指パッド

入浴後につけるようにしましょう。はじめは10分くらいから始めて、慣れてきたらそのまま就寝して構いません。

3.足を高くする

足を心臓よりも高い位置にして休むのも効果的です。壁に当てたり、椅子ソファにのせるなど自分のやりやすい方法で行ってみてください。

目安:5〜10分程度(もっと長くてもOK)

むくみ解消

むくみ解消

足指パッドを付けて行うとより効果的です。

4.ストレッチ&筋膜リリース

■腸腰筋ストレッチ

腸腰筋と言われる股関節前面は大きいリンパ節(鼠蹊部)の部分でもあるので、ストレッチすることで血流が促進されます。

目安:片側30秒〜1分

腸腰筋ストレッチ

腸腰筋ストレッチ

1.上半身が前に倒れないように前足の膝に両手をつく
2.息を吐きながら後ろの股関節前面を床に近づけるようにして伸ばす
3大きく吸って上体をまっすぐ伸ばし、吐きながら伸ばすの繰り返し

ポイント・注意点

バランスが取りづらい場合は椅子などに捕まってください。伸ばしている時に上半身が前に倒れないように注意してください。

■ふくらはぎのストレッチ

ふくらはぎをしっかりほぐすことで血流が改善し、血液が心臓にしっかり戻っていきます。

目安:30〜45秒

ふくらはぎストレッチ

ふくらはぎストレッチ

1.四つ這いから膝を浮かせた姿勢をとり、交互にかかとを床につけるように足踏みを繰り返す

ポイント・注意点

手と足の教理が近くなるほど、ストレッチ感が強くなります。

■太もも前の筋膜リリース

100円ショップなどに売っているような木棒を使って簡単にできます。(サランラップの芯でも大丈夫です)

目安:4〜5分

太もも前筋膜リリース

太もも前筋膜リリース

1.太もも前に木棒を当ててうつ伏せになる
2.かかとで軽くお尻をキックするように動かす

ポイント・注意点

痛みが強い場合は間にタオルなどを当ててください。また肘で体を滑らせるようにすると、太もも前を筋膜リリースするような感じになります。

■太もも裏〜ふくらはぎの筋膜リリース

木棒を使うことで一人でも簡単に筋膜リリースをすることができます。

目安:4〜5分

筋膜リリース

筋膜リリース

1.太もも裏とふくらはぎの間に木棒を挟み正座する
2.お尻の上げ下げを繰り返す
3.少しずつ木棒の位置をずらす

ポイント・注意点

上体の重さで太もも裏、ふくらはぎをほぐすことができます。痛みが強い場合は間にタオルなどを当ててください。膝の痛みがある人は行わないでください。(正座が膝に負担がかかるため)

8.デスクワーク中のむくみ予防

  • 1時間に1回はトイレなど席を立つ
  • 屈伸運動や股関節前面のストレッチ
  • 貧乏ゆすり
  • かかとの上げ下げ・つま先の上げ下げ

座りっぱなしの姿勢だと、下腿三関節と言われる「股関節・膝・足首」が固定されてしまっている状態なので、血液の流れが悪くなってしまいます。また鼠蹊リンパ節がロックされていることもむくむ原因です。

長時間固まったにならないことが重要ですので、1時間に1回は席を立って軽く屈伸運動などをするようにしましょう。

その他、デスクワーク中にかかとやつま先の上げ下げや鼠蹊部から太もも前を押すようなマッサージ、またちょっと行儀が悪いですが、貧乏ゆすりも筋肉をゆるめるのに効果的です。

■かかと上げ下げ・つま先上げ下げ

シーテッドトゥレイズ
シーテッドカーフレイズ

つま先の上げ下げはすねをほぐす効果があります。かかとの上げ下げはふくらはぎをほぐします。

■リンパマッサージ

リンパマッサージ

リンパマッサージ

親指で股関節の付け根を押すようにしてほぐします。そこから手の平(手根部)で股関節側から膝に向かって、内ももを圧迫してほぐしていきます。

腕の力で押すのではなく、上半身の体重をかけるようにして圧迫してください。

9.立ち仕事中のむくみ予防

  • 休憩中に足を心臓より高くする
  • 屈伸運動
  • 股割り
  • かかとでお尻をキック
  • かかと上げ下げ・つま先上げ下げ

立ちっぱなしの状態も下半身の筋肉のポンプ作用がうまく働かないのでむくみやすくなります。足は心臓よりはるか下にあり、

仕事中のちょっとした隙間で屈伸運動をしたり、かかとの上げ下げなど下半身の筋肉を伸び縮みさせて血流を促すことが効果的です。

また休憩中に脚を高くするようにして、静脈のうっ滞を解消するようにしましょう。

10.むくみ改善に効果的な食材

カリウムを多く含む食材

アボカド

カリウムはナトリウムとともに細胞の浸透圧の維持調整する働きがあります。また腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して、尿によって体外に排出する働きもあります。塩分摂取過多になりやすい現代の食生活において非常に重要な栄養素になります。

塩分の摂り過ぎはむくみの原因でもあるので、カリウムを摂ることで塩分を排出しむくみの解消を促してくれます。

■おすすめ食材

バナナ、アボカド、プルーン、ほうれん草、さといも、モロヘイヤ、レタス、春菊、きゅうり、きのこ類

■食べ方の注意

カリウムを多く含む食材は比較的、体の熱を取る(体を冷やす)作用のあるものが多いです。そうすると冷えにつながってしまいます。(冷え性とむくみは関連性が強い)

ですので、できるだけ温かい料理で食べるようにしてください。カリウムは熱や水に弱いため、調理に関してはスープなどの具材にして食べることでより効果的に摂取することができます。

海藻

海藻

ひじきや昆布など海藻類には食物繊維の一種であるアルギン酸が含まれています。アルギン酸には体内のカリウムを増やしナトリウムを減らしてくれる、カリウムとナトリウムのバランスを調整する働きがあり、むくみの予防改善に効果的です。

■おすすめ食材

ひじき、昆布(とろろ昆布など)、わかめ

水分(水)

ミネラルウォーター

食材とはちょっと違いますが、水分摂取もむくまないためには非常に重要です。むくみと聞くと水分の摂りすぎというイメージがありますが、実は多くの女性が水分不足でむくみが起きていることの方が多いのです。

水分摂取の目安は体重1キロに対して水分40〜50mlです。(季節や生活習慣によって変動する)

例えば体重50キロの女性でしたら、「50キロ×50ml=2.5ml」になります。そのうち食事から800〜900mlは摂るので、残りの量をしっかり水分補給する必要があります。

12.まとめ

足のむくみに関して何より重要なことは、その日のうちに解消することです。むくみを放置しておくと周囲の毛細血管が圧迫され、さらにむくみが進行します。

それによりますます血行が悪くなり、冷え性やセルライトなどのトラブルも引き起こしやすくなります。筋トレでむくみ体質を解消して、少しでもむくまない体を作り、またむくんだ時も適切に解消できるようにして、むくみトラブルのない生活に変えていきましょう。。