ファスティング後のカフェインはいつからOK?

「ご飯は我慢できるけど、カフェインだけは摂りたい」ファスティングをするにあたって、こう仰る方も少なくありません。しかしファスティング中はカフェインの摂取はNGです。カフェインがファスティングに与える影響と、ファスティング後いつからカフェインを摂取しても良いのか、ファスティングとカフェインの関わり方について解説していきます。

1.カフェインとは?

アルカノイドの1種で興奮作用を持ち、世界で最も広く使われている神経刺激薬です。覚醒作用、解熱作用、強心作用、利尿作用などがあり、鎮痛剤や栄養ドリンクなどにも含まれています。副作用として、不眠やめまいなどが含まれます。

1ー1.カフェインのメリット

  • 覚醒
  • 鎮静
  • 脂肪燃焼促進

1.覚醒作用

眠気覚しなどに効果があります。朝の寝起きにコーヒーを1杯飲んでスイッチを入れる、徹夜作業などの時に飲んで眠気を覚ますなど。

2.鎮痛作用

カフェインには鎮痛作用があるので、鎮痛剤や風邪薬などにも含まれています。頭痛の時にコーヒーを飲むことで、痛みが和らぐこともあります。

しかし毎日カフェインを常用していると、カフェインを摂らないことで起こる離脱症状を引き起こしてしまうことがあります。(「5.普段からカフェイン摂取が多いとファスティングはどうなる?」に後述)

3.体脂肪燃焼を促進

カフェインには褐色脂肪細胞を活性化させる作用があります。褐色脂肪細胞は熱生産を高め代謝を向上させる働きがあります。

また脂肪を分解する酵素「リパーゼ」の働きを促進作用もあるので、効率よく脂肪が分解されます。運動前にカフェインを摂ると、効率よく体脂肪を燃焼することができます。

※カフェインを摂るだけでは効率の良い脂肪燃焼はできません。体を動かすことが必要になります。

1ー2.カフェインのデメリット

  • 体を冷やす
  • 貧血
  • 不眠

1.体を冷やす

カフェインには利尿作用があります。これは良い面もあるのですが、冷え性の人がカフェインを摂るとより冷えを加速させてしまう恐れがあります。

2.貧血

カフェインには鉄分の吸収を阻害する働きがあるため、摂りすぎは貧血を引き起こしやすくしてしまいます。

3.不眠

カフェインの覚醒作用はメリットでもあり、不眠を引き起こすデメリットでもあります。

1ー3.カフェインが含まれている身近な食品

  • コーヒー
  • ブラックガム
  • コーラ
  • 栄養ドリンク
  • チョコレート
  • 緑茶
  • 烏龍茶
  • 紅茶
  • ココア

もちろんこれらの食品はファスティング中はNGになります。(準備・回復期間も含めて)特に注意したいのはガムやフリスク系の食品です。つい食べてしまいがちですが、カフェインが入っているものもありますので注意してください。(カフェインが入っていなくても、人工甘味料などの要因からNGです)

2.カフェイン依存になっていませんか?

悩み

中毒というと言い過ぎですが、カフェイン依存になっている人は非常に多くいます。多くの場合はカフェインの中でも特にコーヒーです。

2-1.カフェイン依存チェック

カフェインを摂らないと次のようなことが当てはまる場合カフェイン依存の可能性大です。

  • 朝の目覚めのコーヒ−1杯は欠かせない
  • 1日にコーヒーを3杯以上飲んでいる
  • 栄養ドリンクやエナジードリンクをよく飲む
  • 1日でもコーヒーを我慢することが苦痛
  • 濃いコーヒーでないとダメ
  • カフェインを摂らないとイライラする
  • カフェインを摂らないと集中力がなくなる
  • カフェインを摂らないと頭痛が起こる
  • カフェインを摂らないと体がだるい

カフェイン依存は海外をはじめ、日本でも大きな問題になっています。特に過剰摂取によるカフェイン中毒。農林水産省でもカフェインの過剰摂取に対しての注意喚起をしています。

農林水産省「カフェインの過剰摂取について」

2ー2.カフェインの摂取目安

欧州食品安全機関(EFSA)が「健康な成人が摂取しても安全」としているカフェインの量は、体重1kg当たり1日5.7mg、1回に3mgまでとしています。

    安全とされる摂取量
成人   1回あたり3mg/kg
成人   1日あたり5.7mg/kg

参考文献:EFSA explains risk assessment. Caffeine

  カフェインを含む食品の含有量
食品         含有量    備考
Rコーヒー抽出液   約60mg   100mlあたり
インスタントコーヒー  約60mg   粉末2g
缶コーヒー     100〜150mg ショート缶
ココア(無糖)    約10mg   粉末5g
エナジードリンク   22〜142mg
栄養ドリンク     30〜50mg
コーラ        10〜19mg  100mlあたり
紅茶         約30mg    100mlあたり
玉露         約160mg    100mlあたり
烏龍茶        約20mg        100mlあたり
ミルクチョコレート  25〜36mg  100gあたり

社団法人全日本コーヒー協会、五訂増補日本食品標準成分表、国民生活センター、各メーカー提供情報に基づく

3.ファスティング中にカフェインを摂ってはいけない理由

  • デトックスと内臓を休ませることの妨げになるから

ファスティング中にカフェインを摂ることで、

・交感神経優位の状態を作ってしまう
・胃への負担が大きい
・肝臓の負担をかける

といった影響があるから。

■交感神経優位の状態を作ってしまう

ファスティングは自律神経の乱れの改善にも効果的です。カフェインを摂ってしまうと、交感神経を優位にしてしまい自律神経を整えることができません。

■胃への負担が大きい

ファスティング中は内臓を休ませている状態です。そこにカフェインを含んでいるような飲み物を摂ると、胃に負担をかけてしまいます。

コーヒーであれば抽出成分である「クロロゲン酸」が、胃酸の分泌を促進させて胃の粘膜を傷つけてしまいます。その他お茶類であれば「タンニンやカテキン」、通常の生活では問題なくても、ファスティング中は内臓を休ませている状態なので負担をかけてしまいます。

■酵素を無駄に使ってしまう

カフェインは肝臓の代謝酵素CYP1A2で代謝されます。ファスティング中は細胞の修復に酵素を使いたいのですが、カフェインを摂るとカフェインの処理のために酵素を使わなくてはならなくなってしまうのです。また肝臓自体の仕事も増えることになります。

4.ファスティング中にカフェインを摂ると体調は?

ファスティング中はカフェイン摂取はNGとなっているため、カフェインを摂取した時点でファスティング自体は失敗となります。

では実際に体調の変化はどうなのでしょうか?これは個人差などがあるため一概には言えませんが、比較的よく聞かれるのは

  • 胃が痛くなった
  • 気分が悪くなった

というようなことです。色々な方のファスティング指導や体験を聞いてきた中で、ファスティング中にカフェインを摂って、体調が良くなったということは聞いたことがありません。

5.普段からカフェイン摂取が多いとファスティングはどうなる?

ティータイム

普段からよくコーヒーを飲むなどカフェイン摂取の多い人は、ファスティング中に離脱症状などの問題から頭痛や吐き気が起きやすくなります。

  • 頭痛
  • 吐き気

これは日常生活でカフェイン摂取が少ない人に比べ圧倒的に多いことです。頭痛や吐き気などの体調不良は、ファスティングを中断しなければならないこともあり失敗の原因になります。

ファスティング中に起こる体調不良は「好転反応」で、身体から毒素が出ている証拠、という説明をする方がいますが、全てがそれだけではありません。ファスティング前の準備の仕方で確実に防げることも多いのです。詳しくは「ファスティング中に起こる好転反応の原因と対策について」をご覧ください。

1.離脱症状とは?

毎日コーヒーを飲むことが習慣になっているなど、カフェインを常用的に摂っていると、摂取を中断した場合に体調の変化が現れることがあります。

症状として多いのは頭痛です。その他、眠気、集中力の減退、吐き気、疲労感、不安などがあります。これらの症状は通常数日で治ります。(その前にカフェインを摂ってしまうことが多いのですが・・)

このようなカフェイン依存から脱却するためにもファスティングは効果的です。

6.カフェインはいつからOK?

カフェインは回復期間が終われば、一応OKということになります。しかしファスティング直後の摂取は、急激に体内環境を悪化させる可能性があるので、ある程度の期間は控えるようにしたいところです。

当スタジオのファスティング指導では最低1週間は控えるようにしています。

■カフェイン摂取の目安

ファスティング終了後、最低でも1週間後から。初めのうちは高カフェインのものは避ける。またノンカフェインコーヒーでも3日間は空ける。

7.ファスティング後の上手なカフェインの摂り方

  • 缶コーヒーやインスタントコーヒーは飲まない
  • カフェインレスコーヒーを上手に併用する
  • 豆乳を入れる
  • 白砂糖は使わない
  • お茶類はカフェインの入っていないものにする

1.缶コーヒー、インスタントコーヒーは飲まない

缶コーヒーやインスタントコーヒーは添加物の含有量が多いので避けるようにしましょう。また缶コーヒーやインスタントコーヒーは手軽というメリットがあるので、つい量が増えがちになってしまいます。

2.カフェインレスコーヒーを織り交ぜる

例えば1日2杯飲むにしても、1杯はカフェインレスにするなど、カフェイン入りとカフェインレスを上手に併用することで、カフェイン摂取量を抑えることができます。

3.豆乳を入れる

豆乳を入れてソイラテにすることで、カフェインの量を減らすことができます。(牛乳を入れるカフェラテはNGです)

4.白砂糖を使わない

基本的にファスティング後は極力白砂糖は控えるようにしましょう。コーヒーに入れる場合でも、蜂蜜やメープルシロップ、オリゴ糖などがおすすめです。(白砂糖よりGI値も低く太りにくいです)

5.カフェインの入っていないお茶にする

お茶を飲むときはカフェインの入っていない種類を選ぶようにしましょう。

■カフェインレスでおすすめのお茶

・麦茶
・たんぽぽ茶
・黒豆茶
・グァバ茶
・ルイボスティー

8.ファスティング中にカフェイン以外にNGなもの

ファスティング中はカフェイン以外にも摂取NGなものがあります。

  • アルコール
  • タバコ
  • 肉類
  • 揚げ物など高脂質な食品
  • 小麦食品
  • 乳製品
  • 白砂糖
  • お菓子類

これら全て準備期間や回復期間も含めてNGになります。またファスティング終了後もできれば2週間くらいは摂取を控えるようにしてください。

9.ファスティング終了後の過ごし方

まごわやさしい

ファスティング終了後は体がリセットされている状態なので、丁寧に良い食生活を心がけていくことが大切です。これはカフェインに限ったことではありません。

ファスティング後は「まごわやさしい食」を意識して、肉類や高脂質な食品、小麦食品などは控えめにしましょう。

1.まごわやさしい食とは

・ま:豆類(大豆食品など)
・ご:種実類(ゴマ、ナッツなど)
・わ:海藻類(わかめ、昆布など)
・や:野菜、果物
・さ:魚介類(青魚、貝類など)
・し:きのこ類(椎茸、エノキなど)
・い:芋類(里芋、さつま芋など)

「まごわやさしい」を意識することで食物繊維たっぷりの食生活になります。腸内の善玉菌に良い食品を多く摂ることで、腸内細菌バランスが向上し腸内環境の良い体になります。

2.腸内環境を悪化させない

1とは逆に腸内環境を悪化させるような食事は極力控えるようにしましょう。

・動物性食品
・小麦食品
・白砂糖を含む食品
・揚げ物など高脂質な食べ物
・トランス脂肪酸(スナック菓子やファーストフードの食事)
・お酒

ファスティングで良くなった腸内環境を、すぐに悪化させてしまいます。

3.良い脂質を摂ること

オメガ3系の脂質を多く摂り、オメガ6系の脂質はできるだけ控えるようにしてください。

・オメガ3:亜麻仁油、エゴマ油、青魚
・オメガ6:サラダ油など一般的な調理油

炒め物などの料理の時はオリーブオイルやごま油がおすすめです。

10.カフェインをダイエットに上手に活用する方法

ウォーキング

カフェインは上手に活用できればダイエットにとても効果的です。「1ー1.カフェインのメリット」でもお伝えしたように、カフェインには脂肪燃焼を促進する作用があります。

運動前にコーヒー(80〜100ml程度)を飲むと、脂肪燃焼が向上しダイエット効果が高まります。(ブラックが苦手な人は豆乳やハチミツを入れても構いません)

11.まとめ

コーヒーが大好きな人にとって、カフェイン断ちがファスティング成功のポイントになります。

またファスティングを行うことで、食や自身の健康への意識が高まることや味覚の変化によって、その後のカフェインとの付き合い方もより良いものになっていくはずです。